スイスでドイツ語を習った話 ⑦

スイス
ボクワ、イイカラ!

試練は授業時間だけではありません。

授業に負けずつらかったのが途中の休憩時間。毎回いろんな人がドイツ語で話しかけてくるので恐怖でした。最初に話しかけてきたのはインド系のおじさん。

スモールトークの難しさ

「半年前に日本に遊びに行ったんだよ。君は東京から来たの?」「はい、東京です」「東京は大きいよね」「ええ、とても大きいですね」 ―会話終了― というわけにもいかないので、社交辞令的に聞き返す。「インドのどちらからいらしたんですか?」「◎×△※(ぜんぜん知らない地名)からだよ」 「(苦し紛れに)北のほうですか?」「南のほうだよ」 「(さらに苦し紛れに)暑いですか?」「暑いよ」 ―会話終了― 

教訓:なんでも聞き返せばいいってもんじゃない

広すぎるカバー範囲

次にやってきたのはスイス人の女の子。
「さようならってなんていうんですか?中国語で。」日本人とわかってて、なぜ!? 
しかしこの「日本人なら少しぐらい中国語わかるよね、同じアジアだし」という発想はわりと一般的。町で知らない人に中国野菜の調理法を聞かれたり、タイの調味料について尋ねられたこともあります。なんとなく「答えねば!」という気持ちになってしまうのはなぜなんでしょう。

教訓:時にはアジアを代表するくらいの気合が必要

避けたい話題

次にやってきたドイツ人のおばちゃんは、電子辞書に表示された漢字に興味津々。
「この記号(=漢字のこと)って、たくさんあるんでしょ?全部で何個くらいあるの?」
えーと、考えたこともないです。とも言えないので、適当な数を言ってお茶を濁す。
すると間髪いれず「子どものころから習うんでしょ?私みたいに大人になってからでも書けるようになるかしら」さあ、それはどうかしら? 中国人もよくこの手の質問をされて困るそうです。

教訓:アルファベット文化圏の人と話すときは漢字の話題はなるべく避けよう

教室の外でも

そんな「休み時間外交」を挟みつつ90分の授業を終え、ヨレヨレで家に帰ろうとトラムを待っていたところ、同じクラスのエクアドル人の女の子に出くわしました。
お互い家が同じ方向で、使うトラムも一緒であることが判明。翌朝から往復約60分間の「通学時間外交」もメニューに加わることになりました。き、きつい・・・。

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